流星の光跡 2
戦争が終わったとき、彼が心に決めたのは、もはやテクノクラートへの単なる復帰ではなく、トップ・マネジメントへの道でした。
そこで彼は、一風変わった就職運動を試みました。
部下のなかから9人の粒選りをえらんで、チームで就職したいという申し入れを企業に送りました。
その一つがヘンリー・フォードニ世をとらえました。
フォードはちょうど祖父のために荒廃に化してしまった経営陣の立て直しに迫られていたからです。
幹部候補生として「集団就職」に成功した団長格のソーントンを含む10人のグループは、フォード社内では絶対権力を持つ社長のお墨付きがあるとはいえ、やたらと質問をしてくるので煙たがられ、「クイズ小僧」というニックネームをつけられました。
しかし、彼らはフォードニ世の期待に応え、そのなかからはのちにロバート・N・マクナマラとアージェイ・ミラーの、2人の社長が出ました。